女性の手仕事が生んだデザイン
どうにもこうにも忙しくて、久しぶりの更新になってしまいましたが、ちょっと気になる展覧会があるのでご紹介しておきます。銀座の資生堂ギャラリーで開かれる「アフリカン・アメリカン・キルトーー記憶と希望をつなぐ女性たち」展です。
資生堂ギャラリー
http://www.shiseido.co.jp/gallery/current/html/index.htm
どうも東京のような大都会に住んで、便利な暮らしをしていると、デザインは当たり前のようにテクノロジーに裏付けされているもののように感じてしまいますが、デザインははるか昔から、ごく普通の営みとして行われてきたものだと再確認したくなるような、そんな鮮やかで気持ちのいい作品が見れそうです。
アフリカン・アメリカン・キルトとは、アメリカ南部諸州に暮らすアフリカ系女性が作るキルトです。同じアメリカン・キルトでも、東海岸や中西部のヨーロッパ系の人々が作る伝統的パターンをていねいに縫い合わせた端正なキルトに対し、南部出身のアフリカ系の人々のキルトは、まったく異質の美と強さを見せてくれます。構成、色使いともに、型破りなダイナミズムと即興性が特徴的です。 シンプルで大胆な幾何学的構成。アシンメトリー(非対称)な感覚。強烈な色彩。ふぞろいの針目が誘う躍動感。即興性。手本もなく、反復もない一度限りの表現?アフリカン・アメリカン・キルトからは、アフリカにルーツをもつジャズの音楽が浮かびます。アフリカ系の人々が新大陸で英語という言語に出会い、アフリカの音楽をベースとしたハラー(労働歌)やスピリチュアル(聖歌)、ブルース、ゴスペルなどをルーツとして芸術の高みにまできわめたジャズ。アフリカ系の人々の生活のなかではぐくまれてきたこの音楽のように、キルトにもアフリカにルーツのある人々の美的感覚がみごとに発揮されています。
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